売上思考と利益(コスト)思考
昔、映画館で勤務していたことがあります。作品によってはチケットが完売し、作品関連グッズは当然として、ポップコーンなどのフードも飛ぶように売れます。最近の例で言えば劇場版鬼滅の刃がそのような作品です。
目の前で大量の現金が入ってきますので、このような作品が上映された時は大入り袋やボーナスもさぞ弾むのだろうなと期待したものです。
しかし言うまでもなく現実はそうはなりませんでした。
なぜでしょうか。
理由は経営者とそれ以外の方が見ているものの間には決定的な違いがあるからでしょう。それが売上思考と利益(コスト)思考だと思います。
ポケモンカードに置き換えて考えてみましょう
このゲームは予め自分の手札から準備した6枚のサイドカードを奪い合い、相手より先にそれが無くなった人が勝ちというルールです。サードカードは相手の攻撃カードを1枚倒すことで1枚獲得できますので、基本的には相手の攻撃カードを6枚倒さなければなりません。
しかし数ある攻撃カードの中には倒すことで獲得できるサイドカードの枚数が3枚となるカードがあります。ただし、そのようなカードは体力も多いためこちら側も結構な量のエネルギーを必要とします。
<例>
自分の攻撃カード…攻撃力300 必要となるエネルギー5枚
相手の攻撃カード…体 力300
カード(山札)は60枚からスタートします。
はじめにサイドカードとして6枚、さらに手元カード(手札)として7枚それぞれ山札から抜きます。後は自分の番ごとに1枚ずつ山札からカードを引いていきます。
自分の番に付けられるエネルギーの数は基本1枚なので今回必要となるエネルギーが全部揃うのは5巡目となります。
これらを経てエネルギーを5枚貯めるのに費やしたカード枚数は合計で18枚となります。それで初めて相手を倒し、サイドを3枚獲得することができます。
これを売上とコストに例えれば、獲得できたサイド3枚が売上で、費やしたカード18枚、さらには5順目という時間がコストとなります。
最後に
現場で働いているとどうしても現金として目に見えるのが売上だけですので仕方のないことですが、裏では人、商品、店舗家賃などもその価値が現金に置き換えられて相当額が流出しているということに少しでも目が向けば、利益思考というものに近づいていくのではないでしょうか?
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