流動資産と流動負債

貸借対照表は真ん中で右と左に分けて、それぞれに異なる名称があり、それぞれに意味があることは前回記しました。

今回は、それらには更にもう一歩踏み込んだ詳細な名称があることをお伝えします。

それは次のとおりです。

資産と負債それぞれの頭に流動と固定という文字を付した名称です。

表示は資産負債ともに上から順に流動→固定とするのが一般的です。

それぞれの意味

流動とは…

資産でいえば現預金、売掛金、在庫など短期間で換金可能なもの。

負債でいえば当該事業年度開始の日から1年以内に返済を要するもの。

固定とは…

資産でいえば土地、建物、車両など短期間では換金が難しいもの。

負債でいえば当該事業年度開始の日から1年以内には返済をしなくてよいもの。

一口メモ　流動比率

流動比率とは、流動資産と流動負債両者のバランスをみて、財政状態の安全性を測る指標です。

皆様のお手元の貸借対照表に表示されている流動資産の合計額と流動負債のそれを比較してみてください。

【流動資産＝流動負債×２】であれば優良とみなしてよいそうです。

【流動資産＝流動負債】の場合は短期的な支払い能力に疑問符が付くようです。

都内に沢山のビルを有する不動産王でも、1年以内に返さなければならない借入金１００万に対して手持ちの現金などが１００万以下の場合、何かしらのトラブルで資金流入が滞った時の耐性は低いとみなされてしまうようです。

土地持ち金持ち？現金持ち金持ち？

次回に続きます...