収支計算の限界?
「収支が合わない」とよく耳にします。
そこには色々意味があるとお思いますが、その一つに【収入△支出=収支】で計算した場合の収支が思うような結果にならないという意味があると思います。
支出とは?
ところで【収入△支出=収支】の計算式には次のような考え方が潜んでいます。
「支出は収入を減らすもの。」つまり余計なものです。これを前提とすれば、先の意味で言う所の「収支が合わない」とき自ずと支出の見直し(削減)をすることとなります。
支出とは収入の源泉
しかし、【収入△支出=収支】を→【収入=収支+支出】に展開すると、
「支出は収入を生み出すもの(投資)。」という考えができませんでしょうか?
これを前提として今回は「収支計算の限界」を、不動産賃貸業を例にとってお話しいたします。
不動産事業における支出
主な支出は次のとおりです。借入金返済、給与、税金、修繕費、管理費。
これらを収入を増やすための投資だと考えると次のようになります。
完全オートロックにしてみよう。業者に頼んで毎日清掃するようにしよう。
全室ウォシュレットを完備しよう。…等々
収支に現れないものの価値
しかしここに「収支計算の限界」が存在します。それは、例えば入居希望者は同じ家賃なら新しいほうを選択するでしょうし、1分でも駅に近いほう、住環境の良いほう等々、収支ばかりを眺めていても決して現れることのない「建物土地に対する価値の見直し」が抜け落ちてしまう点です。
不動産事業者に限らず事業者の方は収支計算に現れないこのような価値にも目を向けて「収支を合わせるための」見直しの優先順位付けをすることも大切だと思います。
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